天然学 - 天然の本質に迫れ

天然について誰よりも深く研究します。

天然の拡大

天然は元々「天然ボケ」が短くなった言葉だと考えられています。従って、お笑いのボケのような面白さが求められるはずです。しかし現在では、天然はもっと広い意味で使われているように思われます。実は今、天然人気に乗って言葉の解釈が広くなっているのです。

天然の拡大

最近では、何か少し変なことを言うとすぐに天然扱いされます。ネットニュースの記事を見ていれば、実に多くの天然に出会います。「注目の芸能人、天然発言にスタジオ騒然」「某選手の天然インタビュー」「初勝利後、監督の天然会見」など、少しアンテナを張っていればすぐに見つかります。しかしよく記事を読むと、天然というよりもただちょっと変わったことを言っただけということが多いです。少しでも涙を流すとすぐに「号泣」と表現されてしまうように、元の意味よりもかなり簡単に天然という言葉も使われています。

重要なのは好感

ではちょっと変わった発言が全て天然なのかというとそうではなく、発言に対してプラスの感情を抱いた時、それが天然と呼ばれるように思えます。今、天然は「ちょっと変わっている+好感を持てる発言」という意味に拡大されていると言えるでしょう。何に対して好感を持つかというと、発言内容そのものであったり、発言している人の人気を反映していたりです。発言者に対する好感度は意外と重要で、同じことを言っても天然発言ともてはやされるか、炎上するかが変わります。

天然に対して人々が好感を持っていることから、このように語意が派生したのではないでしょうか。それにしても語意にまで影響を及ぼすほどの人気を誇るとは、天然もなかなか大したものです。

ちなみにこれがネガティブな意味に捉えられるときは、「変人」「非常識」「DQNドキュン)」「問題発言」「炎上案件」「事案」「物議」などの言葉で表現されます。

おまけ:号泣

号泣は、大声で泣く、の意味です。元兵庫県議会の野々村議員の号泣会見が典型的な号泣です。よく映画館で感動して号泣したという話を聞きますが、涙を流したくらいなら号泣ではありません。もし本当に号泣したのなら、周りのお客様のご迷惑となりますので、ご配慮いただきますようお願いします。