天然とアホの子
天然とアホの子は一見してよく似ています。どちらもちょっと抜けているところがあったり、常識はずれな行動が見られたりします。ただ同じような見た目をしている割に中身はずいぶんと違います。特に差がつくのは行動の背景にある思想です。以下を読めば、天然とアホの子はかなり別の生態だと分かるでしょう。
アホの子とは
厳密に定義するわけではないですが、ざっくりといえば「頭の悪そうな行動が多く、そこに不思議と魅力を感じる人。知性は低い。」創作物には比較的よく登場する印象がありますね。詳しくは、アホの子を研究した良質な情報を見つけ次第リンクします。
アホの子は頭が悪い
何はともあれ、アホの子で外せないのは頭が悪い、アホであることです。彼らが変なのはアホだからです。ここは重要です。
天然は頭が悪い必要はないです。確かにアホゆえに不思議な行動をする天然の子もいますが、アホでなくても天然は成立します。深謀遠慮の結果としてイミフな行動を取ることもあります。テストで満点をとる天然はいても、テストで満点をとるアホの子はまれです。勉強の出来と頭のよさは同一でないとはいえ強い関連があるので、ここが最も簡単に判断できます。
簡単な見分け方
成績が良い→天然
成績が悪い→アホの子または天然
※精度より簡便さを重視しています。
考えているのは天然
例えば目の前にブロッコリーとカリフラワーがあるとします。「えええ、ブロッコリーとカリフラワーって同じだと思ってた。」と言っている子は天然でしょうか、アホの子でしょうか。
これだけでは分かりません。なぜそう思うのか、もう少しつっこんでみましょう。
「だって、見た目そっくりじゃないですか。モンハンでも色違い亜種の蒼いリオレウスとかいたし、そんな感じでこれも仲間かなあと。」
うーん、なんとも。一応それなりに考えているようですが、根拠にモンハンを持ってくるセンスは常識的ではないですね。とりあえずウマとシマウマくらいには違うと思います。平然とモンハンが出てくるセンスのズレからして天然かもしれません。ズレた思考回路は天然にありがちです。アホの子は多分ここまで深く考えません。「見た目が……」くらいで思考停止すると思われます。
ポジティブの背景
天然もアホの子も基本、能天気なポジティブシンキングです。でもなぜポジティブラーかというところには違いがあります。
天然の場合、気にしないからです。心配や不安はあっても、それはさほど気にすることではないものだと考えます。ネガティブ要素に重きをおかない性格です。
アホの子の場合、ネガティブ要素が見えていないです。リスクが見えない人にはリスクがないように見えます。よって不安を感じることなくポジティブに振る舞えるのです。
いい人
天然の人は悪事に興味がないです。そういう性格なのです。アホの子は不純なことができるほど頭がよくないです。あくどいことをするにはそれなりに悪知恵が必要で、アホの子にはできないのです。
結果としてどちらも悪人にはならないですが、その成り立ちはやや異なることがあります。
見分けが難しいことも
このように実はかなり異なる思考のもとにある天然とアホの子ですが外から見える行動は似ており、成績表に現れない天然やアホもいますし、そもそも成績が不明なこともあります。天然のぶっ飛んだ思考もアホの子の無思考も外部の人間に理解できない点では共通しており、両者を見分けるには長いつきあいが必要です。天然やアホの子を見かけたら、長期間じっくりと観察することをオススメします。
追記
明らかにアホではない天然の例として、Hさんを紹介します。